RFとは?――半導体装置で高周波電力を使う理由
RFの周波数、電圧・電流・位相、13.56MHz、Impedance、Matcher、Plasmaとの関係を装置視点で解説する。
まず結論
RF(Radio Frequency)は高周波交流です。半導体Plasma装置では、電極やAntennaへRF電力を与え、ElectronへEnergyを供給したり、基板Sheathを時間的に変化させたりするために使います。
RFは「Plasmaを作るための電源」というだけではありません。Frequency、Voltage、Current、Phase、Impedance、Transmission Lineが一つの系として動きます。
なぜDCだけではない?
Plasmaと電極の間にはSheathがあり、絶縁膜やCapacitive構造も存在します。交流電界を利用することでElectronへ継続的にEnergyを与え、絶縁性材料を含む系でもPlasmaを維持できます。
13.56 MHz
13.56 MHzはISM Bandとして産業・科学・医療用途に割り当てられ、Plasma装置で広く使われています。ただし装置によって2 MHz、4 MHz、27.12 MHz、60 MHz級など他Frequencyも使われます。
Frequencyを変えるとPlasma生成やSheath応答、回路Impedanceも変化します。
Impedance
RFでは負荷を単なるResistanceだけで表せません。CapacitanceやInductanceによるReactanceを含むComplex Impedanceとして扱います。
Plasma、Electrode、Cable、Feed、Chamberを含む全体がGeneratorから見たLoadです。
Matcher
多くのRF Generatorは50 Ω系で設計されます。Plasma Loadは50 Ω一定ではないため、Matching NetworkでGenerator側から見たImpedanceを変換し、Reflected Powerを抑えます。
「MatcherがPlasmaを50 Ωにする」というより、Generatorから見た入力Impedanceを望ましい状態へ変換すると理解する方が正確です。
Cableはただの電線ではない
配線長が波長に対して無視できなくなるとTransmission Lineとして振る舞います。Load ImpedanceはCable長によってGenerator側で異なって見えます。
大型電極では電極自体も完全なEquipotential Nodeとして扱えなくなる場合があります。
次に読む
- RF Matchingとは?
- Transmission Lineとは?
- ICP PowerとBias Power
- 大面積電極のRF分布
関連する記事
3D実装とは?――半導体チップを縦方向へ積層する技術
3D半導体実装の基本構造、積層方法、TSV、Hybrid Bonding、利点と熱・歩留まり・検査の課題を説明する。
2.5Dパッケージとは?――インターポーザー上で複数チップを高密度接続する
2.5D実装の構造、インターポーザー、Micro Bump、HBMとの関係、長所短所を説明する。
ALDとは?――原子層単位で膜厚を制御する成膜技術
ALDの自己停止表面反応、A/B Precursorサイクル、Conformality、CVDとの違いと量産上の課題を解説する。
薄化・バックグラインドとは?――ウェハを裏面から薄くする理由
Back Grinding、Temporary Support、薄ウェハの反り・割れ、3D実装との関係を解説する。
CMPとは?――化学反応と研磨でウェハ表面を平らにする
CMPのSlurry、Pad、Preston式、Planarization、Dishing/Erosion、Endpointと洗浄までを解説する。
半導体洗浄とは?――なぜ製造途中で何度もウェハを洗うのか
Particle、有機物、Metal、Native Oxide、Residueなど汚染種別とWet/Dry Cleaning、RCA洗浄の考え方を解説する。