FPDとは?――LCD・OLEDを支える薄型ディスプレイの構造と製造

FPDの意味、LCDとOLEDの違い、TFT、Array・Cell・Module工程、大型基板製造の全体像を整理する。

公開 2026/8/28 確認 2026/8/28 読了 10分 入門 執筆: 知識図書館 編集部

この記事の結論

  • FPDは薄い板状構造で画像を表示するFlat Panel Displayの総称
  • LCDはBacklightを液晶で制御し、OLEDは画素自体が発光する
  • 製造は主にArray、Cell、Module工程に分かれる

まず結論

FPDはFlat Panel Displayの略で、薄い板状の構造で画像を表示する装置の総称です。代表例はLCDとOLEDですが、FPDという言葉は特定の表示原理だけを指すものではありません。

スマートフォン、PC Monitor、TV、車載Display、産業機器など、用途に応じて画面寸法、解像度、明るさ、色、応答速度、消費電力、寿命、Costが設計されます。

LCDとOLED

項目LCDOLED
発光Backlightの光を利用画素が自ら発光
光の制御液晶と偏光板で透過量を変える発光電流を画素ごとに変える
黒表示光を遮る発光を止める
主な強み成熟した量産、大型化、明るさ高Contrast、薄型、曲面・Flexible
主な課題Backlight、視野角、光漏れ発光材料の劣化、焼き付き、封止

両者とも、各画素を制御するためにTFT Arrayを使うActive Matrix方式が中心です。

大型ガラス基板へTFTと配線を作るArray工程、LCDの液晶貼り合わせやOLEDの発光層・封止を行うCell工程、駆動回路や光学部品を組み立てるModule工程の流れ
図1 FPDはArray工程で画素回路を作り、Cell工程で表示機能を形成し、Module工程で製品へ仕上げる

PixelとSubpixel

画面は多数のPixelで構成されます。Color Displayでは一つのPixelをRed、Green、BlueなどのSubpixelへ分け、各Subpixelの明るさを変えて色を表現します。

解像度が高く画面が小さいほど、TFT、電極、配線を細かく作る必要があります。一方、大型TVでは広い面積で膜厚や寸法を均一にすることが重要です。

TFTの役割

TFTはThin-Film Transistorの略です。各Subpixelに書き込んだ電圧や電流を保持・制御する小さなSwitchとして働きます。

LCDでは液晶へ加える電圧を制御し、OLEDでは発光素子へ流す電流を制御します。a-Si、LTPS、OxideなどのTFT材料・方式があり、移動度、均一性、漏れ電流、製造温度が異なります。

製造工程の全体像

Array工程

Glassなどの大型基板上へTFT、電極、配線を形成します。成膜、Photolithography、Etching、洗浄、熱処理、検査を何度も繰り返します。

Cell工程

LCDではTFT基板とColor Filter基板を貼り合わせ、液晶を封入します。OLEDでは発光層形成、対向電極、薄膜またはGlass封止などが中心になります。そのため、Cellという工程名の範囲は製品方式で異なります。

Module工程

Panelを個片化し、Driver IC、Flexible配線、基板、Backlight、Touch Panel、Cover Glass、Frameなどを組み合わせ、表示Moduleとして検査します。

半導体製造との共通点と違い

成膜、Photolithography、Etching、洗浄、Plasma、真空、検査という基礎技術は共通します。一方、FPDでは大型かつ薄いGlass基板を扱い、広い面積で均一性と搬送安定性を確保する必要があります。

また、完成品は半導体Packageではなく、光学材料、液晶、発光材料、Driver、Backlight、機構部品を統合した表示Moduleです。

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