ダイオードとは?――電流の向きを制御する半導体素子

ダイオードの基本動作、整流、順方向・逆方向特性、代表的な種類と用途を入門向けに説明する。

公開 2026/8/28 確認 2026/8/28 読了 7分 入門 執筆: 知識図書館 編集部

この記事の結論

  • ダイオードは二つの端子を持ち、方向によって電流の流れやすさが異なる
  • 整流、逆接保護、電圧制限、発光、受光などに使われる
  • 材料と構造により順方向電圧、速度、耐圧、漏れ電流が異なる

まず結論

ダイオードは、二つの端子を持ち、一方向には電流を流しやすく、反対方向には流しにくい半導体素子です。この性質を使って交流を直流へ変える整流、逆接保護、信号処理などを行います。

アノードとカソード

一般的なpn接合ダイオードでは、p型側の端子をアノード、n型側をカソードと呼びます。アノード側をカソード側より高い電位にすると順方向、反対にすると逆方向です。

順方向では電圧を上げると電流が急に増えます。逆方向では漏れ電流を除いて流れにくい状態になります。

ダイオードは理想的な一方通行ではない

実物には次の特性があります。

  • 順方向に電圧降下がある
  • 流れる電流によって発熱する
  • 逆方向にも漏れ電流がある
  • 耐えられる逆電圧に上限がある
  • オンとオフの切り替えに時間がかかる

回路設計では最大電流、耐圧、損失、温度、スイッチング速度を確認します。

主な用途

整流

交流の一方向だけを通し、直流へ変換します。1個を使う半波整流、4個を組み合わせるブリッジ整流などがあります。

保護

電源を逆向きに接続したときの逆接保護、コイルを切ったときに生じる電圧を逃がすフライホイールダイオード、静電気や過電圧を抑える保護素子として使われます。

発光と受光

LEDは電子と正孔の再結合によって光を出します。フォトダイオードは光で生じた電子と正孔を電流として検出します。

代表的な種類

種類特徴主な用途
整流ダイオード比較的大きな電流を扱う電源整流
ショットキーダイオード順方向電圧が低く高速電源、高周波
ツェナーダイオード逆方向降伏を利用基準電圧、過電圧保護
LED電気を光へ変換表示、照明
フォトダイオード光を電流へ変換光センサー、通信

材料で何が変わるか

Si、SiC、GaNなど材料が変わると、耐圧、損失、速度、温度特性が変わります。SiCショットキーバリアダイオードは高耐圧電源で使われ、GaN系材料は発光素子でも重要です。

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